ハルだけではなくジュノ、キュー、エルスにレゴムのことまで思い浮かべて、女性全員への敬意を示す戦い方をと思うところがレゴシらしい。
イナリ組は、自分が狐を好きなせいもあってなんだか好きだ。
ヒールを何故履くのか、スタイルがよく見えるからという自分の為に履いているところが良い。

狐も狼も、勝手に持たれているイメージがある。
変えたいテン、全部自分が受け入れて守ろうとするレゴシ、どちらも恰好良い。

メロンの豹柄は、レアノさんの鱗とはまた違う深いトラウマがあったとは。

痛みは分け合うことができない。哀しみも苦しみも共有して減らすことなんて本当は出来ない。
屡々自分も思うことだ。

一緒に笑ったり泣いたりした時肉食獣の口から牙が見えたら肉食獣が肉を食べるのは必要な事だと草食獣は気付くはず。
演劇部のみんながルイの会見を見ているのが良いし、どうせデートでしょとみんなに思われているピナが
リズに面会して携帯で一緒に会見を見ているのが泣ける。
毎月2度も面会に来ているなんて。
初めて出来た男友達。ふたりの関係はピナにとってもリズにとっても救いになるだろう。

いつだって暴れる理由を探しているのはいい大人。
ヤフヤの言葉は正しいと思ってしまう。
守って来たのは無駄だった、街が終わっていくと思うヤフヤに
誰も牙を立てず目を見て怒っているのは今までお前が守ってきたからだと指摘するゴージャ。
停電で張り詰めた空気を表面張力で保ちつつ今にも溢れそうなグラスの水に例える描写が秀逸だし
電気が復旧してその緊張感から解き放たれた時肉食草食みんなが手を取り合っているシーンに感動する。

肉を食べるしか能がないオスライオン。
フリーの言う事は確かに実際の生態の真理の一つではある。
キューを食べようと言っていた直後ルイの会見を見て、シシ組とキューでルイを迎えに行ってしまうのが
『バカだから』なのだろうな。
裏市はルイの故郷だと言うアガタの台詞も良かった。

腕か足がなくなっているかもと覚悟して駆け付けたルイが目にするのは逃げているレゴシ。
今まで自分のことを顧みず戦っているレゴシを見て来ただけに
怪我をしているより空恐ろしく感じる光景ではなかろうか。
キューに待てを言わせたシーンからずっといつか来るだろうと待っていた、「よし」が良かった。