大奥 (第十八巻)  感想

宮様の涙にはもらい泣きしてしまう。
黒木が真っ直ぐで、初めは勤めを果たそうとしたのに
反対を唱えるのもその理由も彼らしい。

孝明天皇と家茂の信頼関係、史実でも厚かったのに
家茂公のご病気が本当に辛い。

慶喜の方便なのか事実として描かれているのかわからないが
会津は徳川大事だからこそすんなり命をきくだろうに。
折角徳川や京都や帝のことを描いているのに
会津のことがいまいち描かれないのは少々不満である。
勝海舟の描写も個人的に不満。
そして上様の訃報が黒木との話中に齎されるとは。

せめてもと花などを届ける黒木の心遣いも泣けるし、
それでは到底埋められない親子の気持ちも分かる。
辛い事実だけれど、志摩さんが本当のことを伝えてくれて良かったと思う。

花びら餅、家茂公も本当に一緒に食べられたら良かったのに。
別の籠に移されただけなのかもしれない
という瀧山のモノローグも悲しい。

何を見ても悲しい
どうせ何見ても涙は出るのならせめて綺麗なものを見て泣いておくわ
と泣かれる親子様にまた悲しくなる。

孝明天皇も身罷られ、この辺りから史実ももう
辛いことばかりで息苦しくて仕方無く、
この物語も大筋は史実に沿うであろうから悶々とした気持ちだ。
王政復古の大号令。
700年近く続いてきた武家による政の仕組みそのものが消え失せた。
なんと重いことだろうか。