漫画の中では脇役の役者志田さん、 大杉漣さんを思わせる良い役者ぶりだ。 こんばんは、と挨拶にきてくれるし、 「仕事とはいえお玄人の方の先生役とは恐縮しております」 とわざわざ言ってくれるところがすごく良い。 謡と仕舞を習っていた経験があるから余計そう言える知識があるのだろう。 型でも、奥に感情の動きがあるから というのが興味深かった。 藤哉役をやる人が本物だからこそ、ドラマの中の憧れや壁も本物になるし 能の先生も本物になる。 なるほどその通りだと思ったし憲ちゃんの責任は重大だ。 能役者なのにじゃなくだから選ばれた、という表現が好きだ。 憲ちゃんは周りから影響を与えられるばかりのように感じていそうだけれど 挨拶の仕方ひとつとっても憲ちゃんも周りに十分影響を与えているのだと思う。 劇中劇となる 『石に願いを』は これ一本で十分別の漫画として成り立つほど深く作り込まれ ひとつの物語としてとても面白い。 そう読者が思うほどにこのドラマが丁寧に作られているという表現でもある。 実際にドラマとして見てみたい。 素晴らしい物語だった。