治済のキャラクターがただただ恐ろしい。
資料が残っていないのでこのような人に設定したとのことだが
歴史上の人物の心象が悪くなるレベルで作り込まれ
史実の中にうまく落とし込まれていて
本当にこういう人で、こういう歴史があったのかも
と思わず考えてしまうほどだ。
退屈だからといって人の人生をめちゃくちゃにするサイコパスぶり、
でも実際ありえるだろうなと思う。
悲しいが馬鹿には勝てないという部分はある。
定信の台詞にもあったが、普通の人間は自分とある程度周囲の人間の”常識”は同じだと思って行動しがちだが
志も無く欲望だけしかない人間もいる。
残念ながらそういう人間ほどしぶとく、権力や富を手にしてしまったりするものだ。


家斉は良い人で、頼りがいは正直言ってないものの
恩を忘れておらず自分にできる範囲でも動こうという
姿勢は評価できる。

お城の中の描写が暗いものが多いだけに、
黒木さんたちの描写は少しは救われる。
「平賀源内という人は天才であった」
と黒木さんが思いこうして意思を継いでいることが
源内さんや青沼さんの行為に少しでも報いることになっていると思いたい。