ネタバレあり

知らない街の朝ってなんかいいな、という感覚、とてもよくわかる。
旅先とか、仕事で別の町へでかけたときの
朝の静かな空気感、人が生活している雰囲気。

嫌な後輩だと思っている菅谷と出会ってただでさえ気まずいはずなのに
食べたいメニューがたくさんあるからといって
シェアしませんかと言う麻里ちゃんはちょっとすごい。
成り行きで一緒に出社することになっても会話を持たせようともしない菅谷。
可愛くないのと言いつつ携帯ゲームをしようとする麻里ちゃん。
カバンの中がゴミも入りっぱなしで整頓されていなくて
雑だとか何か嫌なことをまた言われるのかなと思ったら
「気が強いくせに抜けてて面白い」と言われる。
気が強いくせにと言う言い方はちょっと引っかかるが
少しは距離が縮まったのだろうか。
モテないでしょと言われて怒るのではなくて明るく「うん」と返しているところが素敵。
ときには違う電車に乗ってみることで違う景色が見られるのは
人生でも旅でもあることだなと思う。

乗り込んできた峰田くんに片思いしている女性が
あまりにも身勝手で、そんな女の面倒を見てあげて
一緒に朝ごはんまで食べるのりちゃん、優しすぎる。

米谷くんはかなり鈍いしマイペースだけれど、
リサが新幹線に飛び乗ったことをうざがらず
喜んでくれて、当たり前に家にあげてくれるのは
とても良い。

「シングル女性は30過ぎると急に狂い出す」
不倫やスピリチュアルはちょっとなんだが
ワインや着物などの趣味を追求することを
狂うというのは余計なお世話だと思う。

菅谷がどうしても好きになれない。
仕事上の付き合いなのだから、ちょっとくらい優しいよりも
休憩を回す、遅刻しないなど言われたことをきっちりやる人の方が良いと思う。
ホテルでAVを見ると何度も繰り返すのも不要な発言だ。場合によってはセクハラだと思う。
「高い服着てきちゃ駄目ですよ」
「いつも自然にしてたらいいのに」
本当に余計なお世話である。
確かに作業日に数万もするシャツを着てくるのはありえないが、
汚れたことを怒っている訳でもなくて「大丈夫」
と言っているのに、わざわざ嗜めるようなことを言う必要があるだろうか。

朝食にしても、前もって誘わず当日早朝にチャイムを鳴らされるのは腹が立つ。
仕事で疲れて寝ているのだから尚更だ。

友達が前々から誕生日祝の為にお店を予約してくれていて、一緒に行けなくてもビデオ通話で祝ってくれるの、とても素敵だ。
麻里ちゃんは友人関係にとても恵まれていて羨ましい。
ただ菅谷の魅力が今の所わからないので、麻里ちゃんが恋に落ちるのもちょっと共感できなかった。