ネタバレあり

水原さんがとても気の毒だ。
なんとか立ち直れるような道筋はなかったのだろうか。
ミナミは駆けつけていただけに、
仕事に復帰してこのまま少しずつでも元気になってくれるのではと
思っていたのではないだろうか。

佐原さん、事前の色々なフリがなんだったのか
というくらい、良い男だ。
仕事の取材の結婚式場も、自分から行ってみる?と同行を提案する。
全くミナミとの未来を考えていなかったら、
一緒に住もうともそもそも言えないと思うし、
いくら取材でも周りから”そう”見られる
”そういった場所”に男の人が自分から行こうとはしないと思う。
それともまだ、どんでん返しが待っているのだろうか。
仕事ばかりのミナミに、「謝るな」とまた言ってくれる。
「結婚する?」と言ってくれたのには正直驚いた。
同棲を断られても気持ちを持ち続けてくれていたことが良いなと思う。

石田が結婚についてはまだ考えられない気持ちも
わからなくはない。彼の生き方ではそうだろう。
「じゃあ別れてください」と言える渡辺さんは賢いし強い。
田中さんがお見合いと言って、「それも有りなんだ」
と楽になる気持ちもよくわかる。

確かに惚れた女を亡くしている男というのは面倒ではある。
引きずって人間を撮影できなくなったカメラマン。
人の死に敏感だから、水原の死に同様しているミナミに
敏感に同調しているのだろうか。

とある恐怖をきっかけに道が曲がり
ずっと走っていけると思っていた道がどこにもないことに気が付き
できるだけ近いゴールを目指してハンドルを切り直す。
生きるというのは、切なく苦しいなと思う。