ネタバレあり

なんだかんだで送ってくれる宮下くんが優しい。
無意識で不戦敗希望 っていう言葉がなるほどなと思った。
好きな人に彼女がいてホッとしてるたまちゃん、応援したくなる。

真野さんがももちゃんたちが忙しくしてるのを見ていて
ずっとちょっと羨ましかったんだと思う、というのが
大人だから弱音吐かなかったけど、寂しかったんだろうなと。
今まで散々約束を堂本さんにすっぽかされてきたのだろうし
今自分も忙しくて会えない状況が
ザマーミロとか思っちゃう気持ち、とてもよくわかる。

早く帰りたい堂本さんの気持ちもわかるし
あくまでアクシデントだけどこれはしんどいけれど
イライラして周りに八つ当たりするくらいなら
さっさと帰ってくれた方がマシだなとも思ってしまった。

真野さんが、堂本さんが誕生日に一緒にいてくれなくて
寂しいことにではなく
淋しくなかったことに泣いてしまうのが印象的。
「ひとりでも大丈夫かもしれない」と女の人が言うのは
かなり末期だと思う。
それを聞いた堂本さんが、とりあえず誕生日を祝おうとするものの、
やはり堪えていないわけもないのが切ない。

宮下くんはなんだか申し訳なくて帰れなくて
必要もないのに残って手伝いをして、しかも
たまちゃんが好きな人に怒鳴られる原因を作った
ということもちゃんとわかっていて謝ってくれて
良い人だなと思う。
堂本さんに不意打ちで抱きつかれてしゃがみ込むたまちゃんの頭を
撫でようとしてやめるところも好感が持てる。
真っ赤になっているたまちゃんの目がとても色っぽくて
本当に恋をしているんだな、という感じだ。

堂本さんは、部下にセクハラしてしまったことにもなるので一生懸命謝るのは良いのだけれど、
やましい気持ちはこれっぽっちもないと言われると
たまちゃんとしては複雑だろうに、可哀想。

色々思うことはあるけれど、
「しょうがない。いてもたってもいられないんだから!」
というたまちゃんのセリフにとても共感。
好きになっちゃうと、どうしようもないのはわかる。

”ムリヤリ家に押しかける”とか”泣く”とか
手持ちのカードはそんなのばっか
こんなショボいのでどーやって戦えばいいんだろう
なんでこんなことに煩わされてるんだろう。
思わず最低なことを言って自問自答してしまうアキホちゃんも切ない。

堂本さんが「彼氏かわいそうそんなあっさりされちゃうと」
「逞しい女なんて正直萎える」と言い出すのが
正直男って本当最悪と思ってしまった。ももちゃんが
「さめざめしてたら仕事ほっぽり出して帰ってきてくれるんですかーっ!?
淋しい淋しい言ってたら土日休んで会いに行かせてくれるんですかーっ
女をたくましくさせるのは男でしょー!?
守りきる度量もないクセにたくましくなるななんてっっ…
都合よすぎるんじゃ あぁぁ」
と言い返してくれてすっきりした。ほんとこれ。

アキホちゃんが誤解しているという話のくだりで
そんなことあるわけない、と言っていたら
「なんでだよ!? お前は俺を好きになってもおかしくないだろ!」
と言ってしまうのが宮下くんっぽい。
宮下くんが言うこともわからなくはないけれど、彼氏がいるのを知っていて
勇猛果敢に自分から手を出したくせに
自分に振り返ってくれたら萎えるというのはちょっとどうかなと。
「またね」と言ってくれたアキホの言葉が嬉しかったのは本当だったはずなのに。
正社員になりたくないという宮下にそんな甘い事言ってられないと諭す社員さんの薬指に指輪がはまっている描写がいい。

宮下と付き合うことになったアキホが、
それでももう前のように笑ってくれないことにしゅんとなるたまちゃん。
ももちゃんが「付き合う前は他の女はライバルだけど、付き合ったら他の女は全部敵」と言うのが名言である。
たまちゃんが悪気なく、「先輩と私は同僚だから大丈夫」と言って、ももちゃんが友達じゃないと言い切られて悲しんでいるのも可愛らしい。
「彼氏の女友達って浮気相手より嫌」でたまちゃんが驚いているけれど、真実だなと思う。

ベガスのポスターについて、お店の味を壊さないデザインについて話すたまちゃんの成長が素敵。
生理痛でダウンするたまちゃんを輪嶋さんが心配しすぎて、研修のせいでストレスが溜まったと解釈して
研修を終了させようとするのが、勝手だけれど優しくて微笑ましい。
仕事で出会って、とても仲良くしてもらっても
飽くまでも仕事の人で、仕事が終われば連絡も取らないのはよくあることだ。
一歩進めて友達になれる関係はとても貴重だと思う。
友達ではないにしろ、たまちゃんをおかえりと迎えてくれる堂本さんたち。
ここが帰るところなんだというたまちゃん。
しんみりさせておいて、否!のオチも笑った。