延王 尚隆の人物像が興味深かった。
王を選ぶ麒麟が、必ずしも「良い王だ」と思って選ぶ訳ではないというのも
面白いところ。
それでいて王が昏君となれば麒麟も病むという関係は、中々凄まじいものがある。

麒麟といっても色々な麒麟がいて、延麒の六太は親しみやすく愛らしい印象。
斡由の乱の辺りは読んでいて辛かった。
更夜との再会がこのような形になるのは悲しく、巻き込まれた人たちも気の毒だが
その辺りは容赦が無い。

王と麒麟の関係を知ることができて大変面白い巻だった。