3月のライオン (11) 感想

おじいちゃんの言うとおり、零くんは大人相手に
一歩も引かずここまで来たわけだから
確かにただの妻子捨男なんて敵ではないかもしれない。

結束してるつもりで出口のないルールに取り込まれ
いつの間にか父親を中心に動かされる怖さ。
だからこそ他人が加わって常識に引き戻されるのも大事だ。

将棋の一戦をこんなに面白く描けるの、笑ってしまう。
単にギャグではなく人間像の奥行きも見えてくる。
そして捨男に対して零くんが将棋に喩えて
「あなたは短期展望しかない」
「詰んでからが長くて汚い」
とはっきり言うところが良いし、
カッコウという地雷を踏まれてキレるのも
感情的にならず詰めていくのも恰好良い。
「これ以上長引くなら前向きに面倒な方へ持っていく」
という宣告も良かった。

そこまで言われても諦めず、折角の日曜日を台無しにしてくる。
しかも、子供を連れて。
人でなしとしか言いようが無いが、頭が悪いからこそ
娘たちの拒絶が本気でショックだったのならまだ良かった。

おじいちゃんが零くんを仲間のように思ってくれていたというのは嬉しくなる。
思い詰める部分をひなが助けられるだろうという考えも好き。

脳のハードディスクがパーテーション分けされてない
という表現が面白い。
全部がぐるんぐるんになって同時にいろんな事を考えてしまう。
散漫になるのではなくて同時進行で、行動もぶっ飛んでくるのが笑えた。