「オランダの法律では、年間の有給休暇は、普通25日間なんだ。
だけど、僕は年間40日間の有給休暇があるんだよ。」とちょっと誇らしげだ。カラクリを聞きたいかい?といたずら顔で聞いてきた。

40日間休めるカラクリとは?
普通の人より、15日間も長く休めるカラクリを知りたかった。オランダでは普通の人で25日間(25労働日)、
土日を合わせると5週間休めて、彼は特別に8週間休めるなんてびっくりだ。8週間あったら、3週間ゆっくりと
日本で過ごしても不思議じゃない。彼は、ニコニコしながら答えてくれた。

「理由は、簡単なんだけど、契約上そうしているからなんだよ。僕の契約では1週間に37時間働くことになっているけど、
実際には週に40時間働いている。だから毎週3時間余分に働いているよね。その余分な3時間を、1年間分集めて、
それを日数にすると大体15日分に相当するんだよ。だから通常の25日の有給休暇に15日分を加えて、40日休んでいるということなんだ。」

実際に聞いてみると、カラクリというよりも、数学の問題のようだった。びっくりしたのは、ちゃんと1週間の労働時間が37時間だと
契約を守っていることだった。そして余分な3時間を積み上げて、ちゃんと有給休暇として権利を行使していることだった。
週に3時間の残業を1日単位にすると、たった1日36分の残業にしかならない。たったの36分残業と思ってしまう。
日本だったら、サービス残業になってしまうかもしれない。それでも、こういった意識の小さな積み重ねが、年
間15日間の有給休暇という目に見える形で現れると、30分の重みがわかる。

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