レイのキャラが際立ち始める。

閉じられた世界で暮らしているとそれが当たり前で
外の世界が想像もつかないものなだけに
未来があるのかないのかもわからない。
外にも鬼がいるのか、人はいるのか。

脱獄物の定番ファクターである、
内通者や偵察の過程が面白い。
多少気になるところも無いではないが
展開の組み立て方や絵柄で読ませる。

不条理に閉じ込められてそこから逃げ出す
という設定自体は昨今ありがちかもしれないが
子供たちは最期まで幸せに暮らしており
虐待や無意味な試練を与えられない。
(テストは受けるが)
人間の子供で描かれているから残虐だと
読者は感じるかもしれないが、
肉食用の家畜は思えばこのようなものだ。
食べられる為に生かされているが、
注がれる愛情は本物である。

どういう落とし所で最終話を迎えるつもりなのか
楽しみだ。