ハルちゃんとレゴシ君がスケジュールを交換しているのが
とても微笑ましくて、良かった、幸せな方へ一歩踏み出してくれたんだ
と思う。
お父さんが見つけてしまって、驚いてるのに社交辞令で
夕飯に誘って、みんなでご飯を食べることになるのがなんだか良い。
末っ子で、愛されて育ったハルちゃん。
ハルのお母さんは理解がありそうだけれど、お父さんも優しい。
それを見てやさぐれるのではなくて、前向きなレゴシが良い。
「何だって美味しく食べます」なんて言葉の綾なのになんだか大変だ。
狼と兎が同じ車に乗っているだけでみんなが覗き込んでくる。
それはみんなが気を配ってくれているということでもあり、間違いばかりでもない。
お父さんはちゃんとレゴシが気を遣っているところを丁寧に見てくれて、気がついてくれていた。
「また遊びにおいで 大きいお箸…用意しておくから」
という一言がとても温かい。
これを機にハルちゃんの為にも
顔に傷をつけるような無茶な信念の貫き方は見直して欲しいものだ。

ヤフヤが、警察が本当の悪を見つけ出すのは一生無理だと
怒る気持ちはわかるし、相棒なり跡継ぎなりを求める気持ちもよくわかる。
しかし仕事中のレゴシを試すような真似をしてやり方が横暴だ。
人が一生懸命やっている仕事を小銭集めというのも、レゴシや
レゴシ以外のお店の人たちにもとても失礼だ。
本人が求めていない以上、レゴシを巻き込まないでくれとしか思えない。

潜入捜査で鹿の仮面を選んでいるレゴシは可愛い。
アルコールチェックはどうやって突破したのだろうか。
どうせならルイ先輩ぽく演じれば
若くても大人びて世間を斜に見ている感じで
丁度良かったのでは。
相変わらずレゴシは突拍子もない行動を取る。
まさかメロンを逃がそうとするなんて。流石に甘すぎる行動だ。
そんなにもハーフという仲間であることが重要だったのか。
ただすぐにその失敗が自分に返ってきてはいるし
そもそも一般人であるレゴシを勝手に引き込み内偵紛いのことをさせて、
撃ったこともないであろう銃と手錠のスペアキーを預けてその場を離れるヤフヤが随分だ。

嫌な予感がしてレゴシに何かあったのかと思ったルイが連絡するでもなく無視しよう、となるところに笑ってしまった。
絡んでくる肉食への啖呵の切り方が恰好良い。
それにしても裏市でボスをしていたと聞いてよく絡む気持ちになるものだ。相手は本物なのに。

ルイがつい裏市の近くまでやって来てイブキと見間違えて声をかけてしまうのがちょっと切ない。
ツノのお蔭でシシ組と再会できたのは良かったが、まさかメロンが今は仕切っているなんて。
あんな奴に仕切らせるくらいならライオン達で仕切ってくれた方が良い気がしてしまう。
平等思想なら平等であるべきで、肉食獣を抑圧することで、平等を唱えるのは間違っていると思う。
ルイの言う事は正しいし、シシ組のみんながルイに戻ってきてほしいと思うのも当然だ。
かといって今更戻れない。涙の事情もよくわかる。

幽体離脱は驚いたが、よく考えてみれば前も蛾と話していた訳で。
レゴシの母レアノはレゴシがあんな感じなのでストイックというか実直な感じを想像していたのでかなり印象が違った。
だが自分の思う正しさに沿って傍からみたら突拍子もない行動を取るところはレゴシとそっくりだ。
自分の口数が少なくポーカーフェイスなところは爬虫類気質だと考え
イヌ科の生態をマネして演じるようになるレアノ。
疲れないのかなと心配になる。

レアノの生き方は、独特ではあるが、理解はできる気がするし、美しい灰色狼として演じて生きてきたのに、突然二十歳を目前にして鱗が入ってくるのは辛かっただろう。
レゴシを置いて自殺してしまったというのが気になっていたが
あれだけ頑張ってハイイロオオカミを演じていて
見た目にも気を配っていたのに鱗が生えてきたときのショックを思うと
あまりにも気の毒だし、それは自殺を選ぶかもしれないと思った。