八ツ裂き刑に処されたダミアンの息子ジャックが義賊団「怒れる者」の首領としてマリーの前に現れる。
自分としては二人に争って欲しくないのだが。
ジャックの立場から貴族を恨む気持ちは十二分にわかるのだが、とにかく国王を倒せば世界は良くなるといった
敵をひとつに定めて遮二無二倒そうとするやり方は
大概ただのテロで未来の展望が見えてこないと思う。

「お前の思い描く未来には男しかいねぇのか?」
というマリーの台詞も良い。
マリーの望む自由はなんなのだろう。
処刑人という職業がなくなれば、合法的に人を殺すこと以外で
自由を謳歌することが彼女はできるのだろうか。

首飾り事件は本当にえげつない事件だなと思うし
こうして描かれて、これが実話が元になっているというのが
改めてすごいなと思う。
事件が始まったと思ったらもう裁判という展開の早さ、
個人的には嫌な部分を少しでも見なくて済んだし
有名な事件でもあるし、
マリーにとって重要なのはそこではないからなのだろうか。