父親が死んだことで解き放たれるのではなく
より引きずり込まれていく描写が悲しい。
どうにかならないのかと思うが
結局ここまでくると周囲がなんとかしてやるしか
方法もなかろう。
それも、病院などプロの手に委ねるしかなく
素人の手に負える範囲ではもはや無い。

堀木の微妙な悪意の描写も気分が悪く
髪を切ってしまった佳乃も痛々しい。

翻案の仕方が面白かったし、小説も読み返したくなった。