生徒を探して半狂乱になっている先生に、
「先生、ここを探す意味はないよ。
この濁流に 落ちてたら 死んでるって」
と諭す三歩が良い。
生きていると信じているからこそここにはいないし
だからこそ落ち着いて探さなければならない。

救助ヘリに遭難者の母親が同乗すると
何度捜索しても見つからなかったのに一発で見つかる事がある。
不思議だけれど、本当にそういうことはあるのだろうな。

上から人が落ちてくるのは、いろんな意味で恐怖だ。
思わず手を伸ばしたくなるのは人情だろうし
それが知り合いであれば尚更だ。
でも、手を伸ばしたところで絶対助けられる状況ではない。
「きっと今同じ事があってもああする。
だからオレは大丈夫」
という三歩の言葉が強いし、それが全てだと思う。

息子さんがずっと見つからない山へ来てみる
というエピソードも辛いものがあるが、
親父さん来たよと三歩さんが呼びかけてくれるのが
少しでも救いになってくれたら良いと思う。