ネタバレあり

著者 : 蔵西
マンガボックス
発売日 : 2016-02-25
お兄さんと無事再会し、謝ることもできて
テルマの真相を告げられてテルマをお返ししなければ
と思う徳丸。
それは確かに、自分もその立場だったら返さなければと思う。
いくら綺麗だったからと言って、なんでおじいちゃんはそんなことをしてしまったんだろう。
そしてその後結局自分では返しに来られなかったし、
徳丸の指を見て印がある、と言っているのが
罪の意識や良心の呵責を感じているように思えなくて
ちょっと他人事感があった。

ソナムはとても気の毒だ。徳丸のことはいいやつだと思っているだろうし、
徳丸が謝りたい気持ちも、徳丸が悪くないこともわかっている。
自分で処理しきれない複雑な気持ちだろうに、
お兄さんに頼まれてついてきてくれる。
多分、頼まれていなくても後から追ってきてくれたのではなかろうか。

もっと壮大な物語にもできた内容だったけれど
最後は割とあっさり解決に向かう。

過去は変えられないけど意味は変えられる。
すごく良い考え方だと思う。
しばしば描き込まれた風景に見とれてしまうが
最後のキキソソ ラ ギャローのシーンも本当に美しかった。
チベットに行ってみたくなる。

その後のお話も良かった。
良い親友として今後もお付き合いしていって欲しい。