ネタバレあり

佐原さんが思ったより曲者な感じがなくて、
一緒に暮らそうと言ってくるところも良かった。
それをミナミが断ってしまってちょっとドキドキ。
柚木さんに話したようなことを、佐原さんにも説明しないとすれ違ってしまいそうで不安になる。
佐原さんは中々純情で、本当に大型犬のようなところがある。

待ってくれていた佐原さんに抱きついたミナミが
「助かった」「なんでわかったの?」
と言うのは、佐原さんにとっては唐突な言葉だろうに
「そりゃよかった」
「俺はいつもすごい男だぜ」と返すのが良い。
”この人の言葉の単純明快さは私を救う”
という気持ち、とてもよくわかる。

浮気されて、悲しいとかさびしいとかより
許せないって感情の方が大きくて問い質せない
というのも、なんだかわかる気がする。

折角温泉に行こうと言っていたのだし、
男がくだらないプライドを捨てて最初からミナミの話を聞いてくれていればこんなことにはならなかったのに
「とりあえず」「おまえの言ってた方向性なんだし」
で当たり前のように土曜日を潰されるのは不愉快だ。
自分だったら「先約があるので無理」って言うと思う。

仕事と恋愛のバランスが狂う。
男だってそういうときはありそうなのに、女が不自由に見えるのは
結婚したらやめるんでしょとか、結婚できないから居座ってるんでしょとか
そういった周囲の偏見のせいなのだろうか。

石田は悪気がなくて、本当に心から励ましているつもりなのだろうけれど
現実は「社員とか派遣とか関係ない」ことはないし
「目標があればそれに向かってやることをやるだけ」
では済まないし
キャリアアップに失敗したり仕事がなくなって食えなくなっても
「応援する」は言葉だけで、実質的に助けてくれるわけではないのだ。
一応デートなのにと不満げなのに、
石田が「一緒に海入ったから楽しくて疲れた」と言うだけで
嬉しくなってしまうのが可愛い。