かがみの孤城 (下) (ポプラ文庫) 感想

城の中で「また明日学校で」と別れるのが良かった。
そこから一転して会えないがっかり感はあったが
この辺りからどんどん伏線が回収されていくのが気持ち良い。

自分のことではなくて心のことを思って話しかけなかった萌ちゃんがとても良い子だった。
母親にもそうだが、もっと早く話せていたら良かったのだろうが
どうしても難しいし、そればかりは日にち薬しかないだろう。

どう考えても誰かが居残るのだろうと思ってはいたが
その時お城にいなければ連帯責任を免れるとは思わなかった。
七匹の子やぎに準えて仲間を探すのは可愛いし
ちょっとした冒険ではあったが、なぜ?という気持ちにはなった。
助かった後話している時にウレシノが
何年かなんて覚えてないと言い出すが、そんな馬鹿なと思う。
年号で話していて、西暦でしかわからない、というなら理解できるが。
みんなばらばらではなくなぜかこころとイケメンのリオンだけ同じ年から来ているのもなぜかなと思った。

パラレルワールドの話になった時に、なぜ年の話をしないのかと思ったが
結局それが答えになっていた。
早い段階から違和感が混ぜ込まれていたが
成人の日が個人的には決定打に感じるのにみんなが話題に出さないので
そういうことなのかなと思った。
世代がずれていて、リオンは真田の弟なのかなと初めは思っていたが、
ひとりだけわかっていそうでオオカミさまが結局姉であった。
ただ何故姉が寝ている間にここへきてこうなっているのかは謎だなと思う。

マサムネがこのゲーム作ったのオレの友達ってちゃんと言えるように
ゲームをつくる人になるとスバルが言い出すのはとても良かった。

願い事をする時に、なかったことにではなくて
もっと違った願い方をしたら良かったのではと思ったし
記憶がなくなることは『善処』できてしまうものだとは思わず驚いた。
記憶を残さないか、初めからその条件はなくて良かったのでは。

アキだけが喜多嶋先生を知らないので怪しんでいたが
なるほどというラストだった。
随分聖人君子な喜多嶋先生が気になっていたが、
みんなの話を聞いた経験もあったからというなら
無意識にでもそういう行動が取れるのかもしれない。