64(ロクヨン) 下 (文春文庫) 感想

挨拶をしている最中に「用件を言え」と言われて、
”強引に頭の中の頁を捲らされた”という表現が面白い。

正直読んでいて理解できなくなってきた。
それは警察が情報を出し渋ったのがまずおかしいのだが、
矢面に立たされている人間の人格否定をして
罵声を浴びせる必要はあるのだろうか。
協定を破棄して勝手な取材をして被害者が殺されでもしたら
大問題な訳で、そうならないように広報がいるにしても
人として破棄したところでそうならないように
当然配慮すべきことではないのだろうか。
ここまでしてマスコミを相手にしてやらなければいけないのがおかしいように感じてしまった。

松岡は恰好良いように思うところもある。
車に乗せてもらえたのは手柄だが、焦っているという表現なのか
電話を切ってから20分後というミスをおかすのが気になる。
時代的にチャットやメールも無いのだろうが情報伝達がもどかしい。
捜査状況を聞かせてもらうだけでありがたい筈で、
捜査のやり方を批判して口出しするのは無いと思う。

無言電話のネタバラシはなるほどと思ったが
甘いとも思ったし、
雨宮が共感する為とは言え娘の家出や嫁が綺麗で娘は父親似でというくだりは必要だったのだろうか。
結局娘も戻ってこないし、娘というキャラが物語に良いように利用されたように感じてしまった。

上巻はまだしも下巻は7割方無くても良かったというか、
やっと面白くなってきたかと思ったら事件が終わってしまった感じで残念。