地方病 (日本住血吸虫症)-wiki

読んだら凄いよ、で終わるのですけどw
感想もまとめてみようかなぁと。

【あらすじ】

1996年(平成8年)の山梨県における終息宣言をもって日本国内での日本住血吸虫症は撲滅されている[8]。日本は住血吸虫症を撲滅、制圧した世界唯一の国である[9][† 1]。

武田信玄の時代にも書物に残っていたりする・・
「地方病」と呼ばれる病気がありました。

日本住血吸虫症と呼ばれています。
その病気との戦いの歴史がwikiに描かれていた・・

日本からは撲滅に成功したものの世界ではまだまだ闘いが続いています。
「天然痘」とかは人類がなんとか撲滅できた病気だけど・・
病気との闘いって凄いですよねぇ。

日本住血吸虫症は、病気の原因も何もわからないまま、明治・大正・昭和・平成と100年以上戦い続けてここまで辿り着いています。 凄い!!!

『甲陽軍鑑』品第五十七の文中に、武田家臣の小幡豊後守昌盛が重病のため武田勝頼のもとへ暇乞いに来る場面があり、この中に積聚の脹満(しゃくじゅのちょうまん)と書かれた記述がある。

武田信玄の時代にも・・ この地方独特の病気として知られていた。
原因不明。死ぬ。

幕末の頃には有名・・
村を棄てる人も。

(今は完全に撲滅済み!!)甲府盆地にて大昔こんな病気が流行ってたなんてこの歳になるまで聞いたことがありませんでした!!
色々風評被害とかもあったんでしょうね・・ 闘いだ・・

研究しても原因が全然分からない。

兵役に適さない健康不良者の多発はきわめて重大な問題とみなされた。石井の報告を受けた軍部は事態を重く見て、藤村紫朗山梨県知事に対し、原因解明を行うよう強く要求した。知事も軍の意向は深刻に受け止めざるを得ず、以後行政は地方病対策に本腰を入れることになる[40]。

村人たちは本当に困っていた。
ガリガリに痩せるので・・ 富国強兵策の一環もあり、軍部からの報告でやっと国が動く!!

『死体解剖御願(おんねがい)』

全然原因がわからない。
当時は死体解剖なんてご法度。そんな中・・
死期を悟った「杉山なか」さんが検体を申し出る!!
明治30年のことです。

「杉山なかの肝臓には変形した虫卵の固まりを中心とする多数の結節が出来ており、同様の虫卵と結節は腸粘膜にも認められ、虫卵の大きさは従来から知られている寄生虫の十二指腸虫卵(鉤虫)より明らかに大きい」

肝臓に住み着く寄生虫が原因であることがようやく判明する!!
しかし生態系が謎だらけ!!
感染経路なども全然わからない。

食べ物が原因なら煮沸消毒すればよいのか?
皮膚感染の説もあるけれども当時の常識だとありえない・・

京都帝国大学皮膚科の松浦有志太郎により、片山地方の水田から採取した水に自分の腕を浸すという自らの体を使った決死の感染実験が行われた。

動物実験、決死の人体実験・・
それによって、「皮膚感染がある」ことが判明する!!

息子に種痘した(本当は息子じゃない説が有力らしい)ジェンナーの種痘なみに体張ってます・・

・中間宿主の研究
・ミヤイリガイ(宮入貝)の発見

皮膚感染だと分かっても、卵からかえった寄生虫は・・ そのままだと人体に感染しない!
もうわけがわからない・・

孵ったばかりの寄生虫は、ミヤイリガイ、という貝に感染し、大きくなってから皮膚を突き破って人体に寄生するというシステムが判明する!!!

ようやく感染経路が特定された!!

・困難な治療
次は治療法・・
しかし、寄生虫に感染するともう危険・・
萬有製薬のスチブナール、ドイツのバイエル製薬のスチブカンテルが発明される!!
対症療法だけど・・ 初めての薬!

人類凄いよ!。・゚・(ノД`)・゚・。

・『俺(わし)は地方病博士だ』

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ミヤイリガイの居る川に入ると危ない!!
啓蒙のために・・ 大正6年に、当時としては画期的な、「イラスト解説パンフ(16ページ)」を大量配布!

色々頑張ってる!
感染者を増やしちゃいけない!!

・改良型便所の設置が奨励
虫卵がある糞便でも感染が広がる! 公衆衛生超大事!!

この奇病を根本的に根絶するには中間宿主であるミヤイリガイの撲滅しかない
原因がわかっても・・
撲滅まで数十年の戦いが続く・・

アヒルに貝の駆除をさせたり・・
天敵のカワニナを増やしたり・・
火炎放射器で焼いたり・・
でも繁殖力が強い!

8年間で「38石5斗8升0合7勺」(米俵にすると約96俵分)[173]ものミヤイリガイが採取された。
自力で拾いまくる運動まで開催!

そんな中、広島で殺貝に成功!

大学の研究室でミヤイリガイを飼育し、さまざまな薬剤の検討を行った結果、生石灰が条件を満たす殺貝剤になると判断した。

生石灰が効く!!
貝を絶滅させないとこちらがやられる。戦争です。

●アメリカさんも本気を出す
太平洋戦争末期の1944年(昭和19年)10月から翌年4月にかけて、フィリピン中部のヴィサヤ諸島にあるレイテ島パロ地区 (Palo) で約1,700名ものアメリカ軍兵士に高熱や下痢が集団で発症した。

日本で研究されてたから日本住血吸虫症だけれども・・
日本だけの病気じゃありません。
レイテ島で兵士がやられた!!
GHQも全力を出し始めます。
戦後は日米共同研究で日本住血吸虫症対策が進みます。

●甲府盆地の水路のコンクリート化
流速があると繁殖できないことが判明!
見つけやすくなるし・・

2,000km以上をコンクリート化!
金丸信も本気で対策。

もう国策で病気と戦い続けてます。
こんな戦争があったんだ・・ 知らなかった・・・・

土地利用・農業形態の転換
甲府って言うと・・ 桃、ブドウ・・ 果物の産地なイメージがあるけど。
地方病撲滅とも少し絡んでるみたい。

水田より畑!そして果樹園!!

ミヤイリガイ撲滅のためにそこまでやります!!!
凄い歴史だよ。

115年目の終息宣言
平成8年、日本での闘いはようやく終わる。

その対策方法と知識はいまは世界に輸出されている。

知らなかった。
偶然ツイッターで流れてきた、wikiを読まなかったらこんな伝記は読まなかったんです。
たんたんと事実が描かれているだけなのに、ものすごく感動してしまいました。
この記事のwiki編集者さんに賞賛を送りたい。

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