海が走るエンドロール 6 (6) (ボニータコミックス)

一生懸命向き合って生み出した映画。
その評価次第で何かを決めなくてはいけないのか、と
疑問に思ううみ子さん。
兎に角作りたくて、作ったことで今はいっぱいだと思う。
賞を取って助監をしてとがっついていくのもひとつの正しい方法だとは思うけれど、
それで純粋に映画と向き合えるのかというと少なくともうみ子さんの場合はどうだろうか。
船が進むほど海の広さを知るばかりで
目の前の岸に辿り着くことしか考えられなくなる
という台詞にとても共感してしまう。
目の前のことをこなすことも勿論大事なのだけれど、
将来を考え始めた時どうしてもそれだけでは焦ってしまう。

教授の卒業式での言葉もとても印象的だ。
大学生活では社会のためではなく自分のために創造を行い、自分自身をさらけ出さなくてはいけない瞬間があり苦しいものである。
自分の声を聞き自分の一部を見つける。それは創造するものにだけ与えられた特別な力だ。
映画を撮りたい、創作したいという欲求は社会のシステムには属せず自分が自分であることの代えがたい証明。
うみこさんだけでなく海くんも答えをくれた感覚があると言っているのが
彼は彼で悩んでいたのかなと思うし、前に踏み出す力になれる言葉をくれるのは先生として素晴らしいなと思う。
これからの航海で前を見るために、今撮れる映画を撮るだけ。

この映画祭が灯台になれれば良いと言うのは、とても素敵な言葉だと思った。
うみ子さんが海くんにインタビューをするシーンもとても好き。
結局なにをどう思い悩んでも、やるしかないのだ。

soraの映画を見た時の
正直恐れていたものの形はとても現実的で
といううみ子さんのモノローグが非常に共感する。

海くんの映画を観たら落ち込むかもしれなくても、観ないままの方が怖い。
海くん、グランプリを取るとは流石だ。
うみ子さんが大波と感じた内容がとても気になる。