ネタバレあり

ヒーローと口では言っていたけれど人に頼られるのは苦手で
戦ったところで誰が見ているわけでもないから ヒーロー になれるわけでもなし。
英雄の自問自答がちょっと面白い。

フードコートからブライと二人でなんとか脱出しようという時、
互いにマスクを取って本名を名乗りシーンは熱かった。
「お前に命あずけたっ。でも死ぬつもりはねえ!! 失敗しても恨まねえから絶対成功しろよ!!」
という村井の台詞も良かった。

撃つ前に「はーい」と掛け声をかけるのが
いつもやっていたのだなという感じがするし
一瞬で冷静になるところが恰好良い。
クレー射撃、なにげにかなりの腕だったであろう英雄。
あんなに今まで踏ん切りがつけられなかった様子なのに、村井を助ける為もあってか
明確に自分の意志で発砲する。かなりの命中率だ。
とは言え軍隊経験があるわけでなし、人型の生命体を倒すことの精神的ストレスは相当だろう。

村井が英雄を認めてくれるところも、援護してくれるところも良かった。
最終的に離脱してしまうが、これは仕方ないだろう。
結果もう少し耐えていたら助かったかもしれないところがやりきれないが。
もらったベーコンをちゃんとピックしようとする英雄が良い人だ。

遂にアウトレットモールを脱出し、舞台が動く。
「人数に意味があるかわかんないけど、あんたはあたしら二人の命を救った」
と、お礼を言ってくれるやぶさん。
眼鏡を外した英雄の、引き金を引き続けていた指が震えているコマが秀逸だ。

モールまで一緒にきたカメラマンの選択も衝撃だった。