ヤンキー君と白杖ガール 6 (MFC) 感想

ユキコちゃんがなんでも話してくれない、と
黒川にショックを受けるのも恋する女の子らしいと思うし、
自分にも見せられない箱がある、と気がつくのが良い。
見える目に失恋したことがあるという良い方、なるほどなと思った。
失う事が新しい世界への第一歩になる、と思える今を手に入れたことで、過去が変わっていくのが本当に好き。

ハチ子が告白されたと聞いた時、茶化すことなく
ハチ子に惚れるなんて見る目あるなと言える花男くんが
本当に良い子だなと思う。
妹なんて都合の良い言葉で誤魔化さないでやって欲しい
というアドバイスも真摯。

「俺たち全員地球に間借りしてるだけ」は面白い言い方。
青野くんは本当に良いキャラだなぁ。
「ぼくには見えなくても世の中にはある」の言葉が好きだ。
桜田先生も良い人。
先生はオレンジ色だねなんて言われたら泣いてしまいそうだ。

視覚の有無に関わらず物事に色がついていると感じる人もいるわけで、
空気に色がついて感じる人は普通に居るのではないだろうか。
変だと決めつける側が無知なだけだと思うし、差別など大体のことは無知からきていると思う。
何かが欠けている訳じゃない、と自分を肯定している青野くんはとても恰好良い。

彼にぶつかった人のその後がちょっと描かれているところも好き。